企業型確定拠出年金のおすすめ配分は?20代、30代、40代と年代別に比較

企業型DCのおすすめ配分を説明する画像

「会社が企業型DCを導入するみたいだけど、投資の知識がなくて不安…」
「株式多めの配分が良いってウワサで聞くけど、本当かな?」

企業型確定拠出年金(企業型DC)は資産形成に活用できる制度と聞くものの、「自分に運用ができるのか?」と不安に感じる人も少なくありません。

とくに30代になると家庭を持つ方も多く、教育費や住宅ローン、さらには老後資金のことまで意識し始めるため、「投資で失敗したくない」と考える方もいるでしょう。

企業型DCの場合、年代やライフステージによって運用商品の配分に違いがあるのをご存知でしょうか。

投資への不安を解消するためにも、ご自身と同じ年代の方が「何を選んでいるのか」を知ることは、今後の大きなヒントになります。

本記事では、前半で「企業型DCの商品選びの基本手順」を、後半で「20代・30代・40代・50代と年代別の配分傾向」や「運用商品を選ぶときのポイント」を解説します。

企業型DCの運用に不安を感じる方は、ぜひ参考にしてみてください。

関連記事▶︎▶︎企業型確定拠出年金(企業型DC)とは?メリットや導入手順をわかりやすく解説
      企業型DCの選択制とは?生涯設計前払金と掛金の違い、メリット・デメリットを解説

運用商品選びの基本手順

はじめに、企業型DCの運用商品を選ぶときの基本的な手順を理解しましょう。

  1. 「元本確保型」と「元本変動型」の違いを理解する
  2. 運用スタイルを決める
  3. カテゴリーを選ぶ

順を追って解説します。

1.「元本確保型」と「元本変動型」の違いを理解する

企業型DCの運用商品は、大きく分けて「元本確保型」と「元本変動型」があります。

◉元本確保型・・・定期預金、保険

◉元本変動型・・・投資信託

         ∟株式、債券、バランス型、その他

『元本確保型』は、預けたお金(元本)が基本的に減らないように作られた商品のことで、定期預金や年金などを指します。

元本が減りにくいとは、50万円預けた場合、基本的に50万円より少なくならないように設計されているということです。

元本確保型は、大きな値下がりがないことがメリットですが、安全な代わりに「利息が低い」「モノの値段が上がって、お金の価値が下がるインフレに弱い」という特徴があります。

対して『元本変動型』は、元本が増える可能性も、減る可能性もある商品のことです。

元本変動型の商品は、プロが選んだ商品がセットになっている「投資信託」が基本で、主に「株式・債券・バランス型・REIT・ゴールド」などで構成されています。

元本変動型は、元本確保型に比べて運用リスクが高めです。

30代で企業型DCに加入した場合、20〜30年の長期運用を目指すため、仮に元本より下がっても時間をかけて回復しやすい傾向があります。

長期目線で見た場合、株式や債券は成長してきた歴史があるため、30代であれば元本変動型の商品をメインにしつつ、リスクも加味して元本確保型とのバランスを見ると良いでしょう。

2.運用スタイルを決める

元本変動型をさらに細かく見ていくと、『パッシブ』と『アクティブ』という2種類の運用スタイルがあります。


◉パッシブ・・・「日経平均」や「S&P500」など、代表ファンドの指数と同じ動きを目指す運用スタイル。運用判断が少ないため、運用管理にかかる費用(信託報酬)が安め。

◉アクティブ・・・市場平均より高い利益を目指す運用スタイル。運用担当者が「この会社は伸びそう」「この業界は危ない」などを分析して、銘柄を選ぶ。パッシブに比べて信託報酬が高め。

信託報酬に関しては加入者自身の負担となるため、長期運用を考えると、信託報酬の安いパッシブのほうが費用面での負担は少なくなります。

どちらかひとつに絞るのではなく、パッシブとアクティブを組み合わせた運用も可能です。

3.カテゴリーを選ぶ

パッシブかアクティブかを選んだら、次は投資信託の『カテゴリー』を選びましょう。

元本変動型の投資信託は、主に以下のカテゴリーで構成されています。

  • 株式(国内、海外、内外)
  • 債券(国内、海外、内外)
  • バランス型
  • その他(REIT、ゴールド)

カテゴリーは、それぞれリスクやリターンに差があり、「海外株式→内外株式→国内株式→(海外REIT→国内REIT)→海外債券→内外債券→国内債券」の順に低くなります。

一概には言えませんが、ハイリスク・ハイリターンな商品を選びたい場合は「株式」、リスクを抑えた投資をしたい場合は「債券」と覚えましょう。

【年代別】企業型確定拠出年金のおすすめ配分

ここからは、厚生労働省の「確定拠出年金統計資料(2025年3月末)」を参考に、企業型DCの配分傾向を年代ごとに分けて解説します。

※厚生労働省のデータをもとにした考察であり、以下の配分は当事務所が推奨しているものではございません。また、正確性や完全性を保証するものではない点をご理解ください。

20代

比率が多い商品

外国株式型(30.0%)

バランス型(25.3%)

預貯金(19.0%)

国内株式型(9.8%)

20代の場合は運用期間が30〜40年ほどと長いため、外国株式型といった「攻め」の選択をする傾向があります。

新NISAの口座開設数も増えていることから、20代は、投資で資産形成をする意識が高まりつつある年代とも考えられます。

ただし、すべての人が投資に慣れているわけではないため、「バランス型」や「預貯金」を選択する層も多いです。

30代

比率が多い商品

外国株式型(35.3%)

バランス型(20.2%)

預貯金(17.7%)

国内株式型(11.8%)

グラフを見ると、30代は最も積極的に運用している世代で、外国株式型の比率が全年代で最高です。

20代と比べると運用期間が短いとは言え、30代は20〜30年近く運用できるため、「運用リスクや掛金額のハードルが比較的少ないうちに攻めの運用をして、資産形成ができる年代」と言えます。

40代

外国株式型(30.6%)

バランス型(20.7%)

預貯金(17.8%)

国内株式型(14.5%)

比率が多

比率が多い商品

40代は、“増やしたい”と“守りたい”が混ざる年代です。

運用商品の配分は30代と大きな差はないものの、外国株式型が減って国内株式型が増えるといった傾向から、バランスの良い投資を目指す傾向があります。

またNISAの話にはなりますが、30代に比べると40代は、買付額が17.2%から20.7%に増える年代です(※)

【※参考】金融庁|「NISA口座の利用状況に関する調査結果の公表について」(別紙1)NISA口座の利用状況(令和7年6月末時点)

一般的に、40代に入ると教育費や住宅ローンだけでなく、自分の老後・親の介護といった将来への不安も見え始めるため、投資で将来に備える意識が高い年代と考えられます。

50代

比率が多い商品

預貯金(23.4%)

外国株式型(22.0%)

バランス型(21.5%)

国内株式型(14.8%)

50代は、他年代に比べると預貯金の割合が1番多く、“守り”が強くなるのが大きな特徴です。

50代は「定年が近く、暴落時に回復を待つ時間が少ない」といったリスクが高くなるため、リスクを減らした運用をする人が多くなると考えられます。

ただし、完全に預貯金頼りにはならず、外国株やバランス型も一定数あるため「少しでも増やして定年後に備えたい」という層も多いとも言えるでしょう。

企業型確定拠出年金の商品選びのポイント

先述した手順や年代別の配分傾向を知っていても、運用商品選びに迷うことはあります。

企業型DCの運用商品選びに迷ったときには、以下のポイントも押さえてみましょう。

  • ファンドのランキングを見てみる
  • 過去5〜10年の動きを参考にする
  • 信託報酬も考慮する

ファンドのランキングとは、運用商品(ファンド)の買付金額やリターン・純資産総額などを比較し、順位付けをしたものです。

ランキングは、企業型DCの加入者サイトから確認できるため、加入をしたときにはチェックしてみましょう。

また、企業型DCは原則60歳になるまで受け取りができません。

長期運用が基本となるため、運用商品ごとに5〜10年の動きなども見てみてください

さらに、運用管理費用である「信託報酬」は、企業型DCの加入者である従業員が負担します。

前述で説明した「パッシブ」と「アクティブ」のどちらかを選ぶかで信託報酬に差が出るため、ご自身の運用期間にかかる信託報酬のシミュレーションもしてみましょう。

\ 商品選びに迷ったときには、あいわOfficeがサポートします /

あいわOfficeでは、企業型DCを導入した会社の従業員の方々に納得していただくためにも、説明会に力を入れております。

説明会のときには運用商品のリターン状況の資料をお渡しし、すぐに運用を始められるよう丁寧に説明いたします。

また、運用後もLINEにてFPやIFAといったお金の専門家に相談ができる体制を整えておりますので、安心してお任せください。

企業型確定拠出年金の配分でよくある質問

最後に、企業型DCの運用商品の配分に関してよくある質問をまとめましたので、参考にしてみてください。

企業型確定拠出年金の商品は何個選ぶべきですか?

迷ったときには運用商品を2つ選んで、動きを比較してみてください。

はじめは、半年に1回くらいのタイミングで動きを確認しましょう。

当事務所では、特定の商品のおすすめすることはありませんが、運用に迷ったときにはFPやIFAといったお金のプロに相談できる体制を整えています。

運用商品は途中で変更できますか?

運用商品は変更できます

変更方法は『配分変更』と『スイッチング』の2種類です。

◉配分変更・・・運用商品の配分を変更する方法。

【例】A商品40%、B商品40%、C商品20% → A商品30%、B商品30%、C商品40%

◉スイッチング・・・現在保有している商品を売却し、その資金で別の商品を購入する方法。

【例】商品Aと、商品Bの一部を売却 → 商品Bを一部残して、商品C、Dを新たに購入

配分変更やスイッチングは、加入した運営管理機関のサイトやコールセンターで手続きができます。

手続きの締切日や反映日は「運営管理機関」や「運用商品」によって異なるため、手続きをする前に必ず確認しましょう。

リターンやリスクバランスを保つためにも、運用商品は放置せず、年齢やライフステージに合わせて定期的に見直すのがおすすめです。

30代のポートフォリオの比率はどのくらいですか?

厚生労働省の確定拠出年金統計資料(2025年3月末)によると、30〜39歳のポートフォリオの比率は以下のようになりました。

  • 外国株式型  35.3%
  • バランス型 20.2%
  • 預貯金 17.7%
  • 国内株式型 11.8%
  • 保険 5.7%
  • 外国債券型 4.0%
  • 国内債券型 3.0%
  • その他 1.7%

30代だと20〜30年と長期運用ができるため、将来の年金資産の形成に向けて積極的に運用しても良いでしょう。

【まとめ】企業型確定拠出年金のおすすめ配分は年齢やライフステージで変わる

企業型DCのおすすめ配分は、一人ひとりの年齢やライフステージによって変わります

たとえば、20〜30代は運用期間が長いため、外国株式型といった「攻め」の配分を選ぶ人が多いです。

一方で、50代になると定年が近づくことで「資産を守る」意識が強くなり、預貯金やバランス型を選ぶ割合が増える傾向があります。

年代別の配分を理解したとしても、それはあくまで傾向であり、その人自身に合った配分であるかは分かりません。

商品選びをする際は、年代ごとの傾向に加えて、ファンドのランキングや510動き・信託報酬の負担なども踏まえたうえで検討してみてください。

企業型確定拠出年金の導入は『あいわOffice』にお任せいただけます

企業型DCは、証券会社や銀行・保険会社などが扱っています。

しかし、証券会社や銀行・保険会社の場合は加入人数に制限を設けているケースもあるため、従業員が少ない会社は、導入サポートができる会社や社労士に相談すると良いでしょう。

導入の相談をするときには、「導入後までサポートしてくれるところ」を選んでみてください。

あいわOfficeは社労士事務所であるため、企業型DCの書類申請の手続きや就業規則の整備などを一括でお任せいただけます。

また、従業員にも納得して加入してもらえるよう、説明会にも力を入れているのが大きな特徴です。

従業員説明会を開催することで、従業員の不安や疑問にお答えする時間を設けております。

また、企業型DCの運用が始まっても、FPやIFAといったお金の専門家にLINEで相談できるようにしておりますので、安心してお任せください。

社会保険労務士法人 あいわOffice代表 嶋崎豊人

【この記事の監修者】

社会保険労務士法人

あいわOffice代表

嶋崎 豊人

同志社大学卒業後、2015年に行政書士事務所と社会保険労務士事務所を開設。

2020年には、山口県下関市の現事務所にオフィスを移転し、2021年に法人化。2024年には、福岡市博多区に福岡オフィスを開設。

人生100年時代と言われるなかで、中小企業で働くすべての人が「この会社で働いて良かった」と思える組織づくりを目指して、日々奮闘中。

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